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M&Aで高騰する「のれん代」 福祉事業の適正な企業価値を見極める3つの指標

2026.01.29 「良い施設だと思って買収したが、簿価を大きく超えるのれん代が計上され、後に減損リスクに悩まされた」―これは福祉事業M&Aにおいて、買い手が最も避けたい失敗の一つです。
のれん代(買収価格と純資産の差額)は、将来の超過収益力に対する期待値ですが、福祉事業では特に「実態のない期待値」が高くつく傾向があります。適正な企業価値を見極めるために、特に重要な3つの指標をチェックしてください。

1. 報酬請求債権の「実態」:回収期間と滞留状況

• 何をチェックするか: 売上の大部分を占める介護報酬・訓練等給付費が、どの程度スムーズに国民健康保険団体連合会(国保連)から入金されているか。
• 注意点: 買収直前の見かけ上の売上が高くても、不適切な請求(加算の過大請求など)が含まれていれば、M&A後に国保連から返還請求(マイナス査定)が発生し、資産価値が毀損します。
• 判断基準: 国保連からの入金通知書を詳細に確認し、過去数ヶ月の返戻・査定の状況を分析することが不可欠です。

2. 稼働率の「質」:特定利用者への依存度

• 何をチェックするか: 稼働率が非常に高い施設の場合、その利用者が特定の医療機関や、特定の支援相談員からの紹介に極度に依存していないか。
• 注意点: M&A後、既存の紹介ルートが途絶えると、稼働率が急降下するリスクがあります。特定の強力なパイプが、逆に「属人性の高いリスク」となり得ます。
• 判断基準: 利用者獲得ルートの分散状況をヒアリングし、事業の安定性を評価する。

3. 人件費率の「将来性」:隠れた退職金債務と給与水準

• 何をチェックするか: 現在の人件費率が適正に見えても、M&A後に優秀な人材を維持するためにどの程度の給与アップが必要か、また簿外の退職金債務がないか。
• 注意点: 地域の競合施設と比較して給与水準が低い場合、買収後に大規模な人材流出が起こり、事業継続が困難になることがあります。
• 判断基準: 地域の福祉人材の平均給与水準と、既存職員の勤続年数・年齢構成を突き合わせ、将来のコスト増加要因を予測する。
エンマンサポートでは、表面的なPL(損益計算書)では見えない 福祉事業特有の「真の価値」を評価し、適正な価格交渉を支援します。

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